【米国株週報】NYダウは週間で今年最大の下落率4.8%、ドルは黒田発言で135円付近に戻った

かぶとたいぞうです。

昨夜の米国株相場は、上がって始まり、その後大きく下がってから次第に上がり、最後はプラス圏に入ったと思ったら、また下がって終わりました。

どっちつかずの方向性の見えない値動きは、様子見のムードの現れだと思います。

終値の前日比は、NYダウで-0.13%、S&P500は+0.22%、ナスダックは+1.24%、かぶとたいぞうポートフォリオは-0.46%でした。



NYダウは週単位では下落率4.8%、今年最大の下げ幅

NYダウの終値は2万9888ドル78セントと前日からほんの少し下がって、2020年12月以来の安値を更新しました。

日単位ではほんの少しの下がりですが、週単位で見ると、今週は下落率4.8%と今年最大の下げ幅になりました。

今週のNYダウの値動き

今週はけっこう下がったNYダウ:kabutotai.net

やはり、一気に0.75%の追加利上げは米国経済に水を差し、一気に不景気になるのではないかとの心配があるのでしょう。



パウエル議長「物価安定を優先する」

FRBのパウエル議長は「米国の景気より物価安定を優先する」と明言しました。物価を落ち着かせるためにはリセッション(景気後退)も辞さない覚悟のようです。

日本はまったく逆です。

黒田総裁「景気を優先する」

日銀の黒田総裁は「景気を冷やさないために粘り強く金融緩和を続ける。長期金利が上がったら無制限に国債を買って低金利に誘導する」と明言しました。

景気を優先するためにインフレを加速させる。そのためにゼロ金利と金融緩和を継続するという理屈です。インフレになれば景気が良くなると思っているようです。



黒田総裁は「とことん円安に誘導する」と言ったのか

この発言は市場には「とことん円安に誘導する」と聞こえたようです。

黒田総裁は「為替レートはターゲットにしていない」と強調しました。しかし世界各国が金利を上げているのに、日本だけは「意地でも金利を上げない」と言っているのです。誰が考えたって内外金利差で円が下がるに決まっています。

黒田総裁の記者会見の後、円/ドルレートは、一気に135円付近

昨日の黒田総裁の記者会見の後、円/ドルレートは、一気に135円付近まで戻りました。今後もこの流れで円はもっと下がる(ドルが上がる)のではないでしょうか。



日本はゼロ金利でも景気はちっとも良くならない

皮肉なことに、景気を犠牲にしても物価安定を優先する米国のほうが景気が良く、物価が上がっても景気を優先する日本のほうは、ちっとも景気が良くならないのです。

日本は何年も何年もゼロ金利と金融緩和を続けていますが、果たして景気は少しでも良くなったのでしょうか。私には景気が良くなったような気はしません。だんだん悪くなっているように感じます。

景気が良くなれば物価が上がりますが、物価を上げたからといって景気が良くなるとは思えません。庶民はものを買わなくなるだけです。

政府の企みが透けて見える

邪推ですが、円安誘導で国内物価をもっともっと上げて、政府の借金を実質的に目減りさせ、しかも低金利によって新発債の金利を安く抑えたいという意図が透けて見えます。

そんなことをしたら借金を抱える政府は助かりますが、物価が上がって庶民は苦しみます。預貯金でしか資産を保有しない多くの一般の人も資産が目減りして困ります。政府のために多くの日本人が犠牲になる仕組みです。



米国株長期投資をやっていて良かった

私は早くから米国株長期投資で金融資産をドル資産に移していました。だからたとえ米国株が下がってもドルが上がっているので資産はそれほど減っていません。

米国株長期投資をやっていて良かったとつくずく思います。

ごきげんよう。


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著者かぶとたいぞう拝。


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