かぶとたいぞうです。
お盆なので、今日は仏の話です。
仏とは心の状態を表す言葉です。特定の人物や位を表す言葉ではありません。
人の心の状態十段階、仏とは
人間の心の状態は、一番低いものから順に並べると、
- 地獄 もがき苦しむ
- 餓鬼 奪う
- 畜生 分別のない行動をとる
- 修羅 自分を高く見せようと争う
- 人 普通の状態
- 天 有頂天になる
- 声聞 人の言葉を素直に聞き学ぶ
- 縁覚 ある程度自分で悟る
- 菩薩 悟りを深め人の役に立つ
- 仏 絶対的幸福感を得た状態
となります。
仏とは人が達することのできる最高の心の状態なのです。
ちなみにゴーダマ・シッダルタは仏の境地に達したので「ブッダ=仏」と呼ばれるようになったのです。
「仏=絶対的幸福感」とは何か
では、「仏=絶対的幸福感」とは何か。
ひとことで言えば、自分が今どんな状態であれ、「幸せだ」と感じることです。しかも、その気持ちは一瞬とか短い期間ではありません。今日も明日も明後日も幸せを感じることなのです。
仏の境地を別な言葉で言うと
少し難しい言葉で言えば、「未来永劫変わる事の無い永遠なる幸福感」と言うことができます。
逆にもっとも簡単な言葉で言えば、「長く続く自己満足」と言うこともできます。
絶対的幸福感と相対的幸福感
絶対的幸福感の反対の言葉は相対的幸福感です。同じ「幸せ」でも、「あの人に比べたら幸せだ」とか「あの頃に比べたら幸せだ」というのが相対的幸福感です。
「幸せ」の正体
ほとんどの人は「幸せ」というものの正体を分かっていません。何が幸せか分からないのです。どうすれば幸せなのか、どうなれば幸せなのか、自分でも分からないのです。
しかし、人は「嫌だ」とか「痛い」とか「苦しい」とか「腹が減った」とか「困った」という事はよく分かります。そしてそのような状態から抜け出せたら「良かった」と思うのです。
苦しい思いをすれば「幸せ」を感じる
だから苦しい状態を体験すると幸せを感じることができるのです。
風邪をひいて3日も寝込んだら、治ったときに健康のありがたさを知って「幸せだ」と感じるのです。
貧乏して貧乏して、食べるものも満足に得られない状態から開放され、今日も明日も十分に食べれるようになると「幸せだ」と感じるのです。
体験を積むと他人の不幸が分かり、自分の「幸せ」を感じる
そして、そのような体験を積んでいくうちに、他人が辛い体験をしているのを見ると「今のあの人に比べたら今の自分のほうが幸せだ」と感じるようになるのです。
「他人の不幸は蜜の味」とよく言われるのは、自分が幸せに感じるからなのでしょう。
しかし相対的幸福感は長く続かない
しかしそれらの相対的幸福感は長く続きません。3日も経てば忘れるのです。そして自分より良い状態の人を見ると羨み、妬み、自分がいかに不幸かと感じるのです。
普通の人間は相対的幸福感しか感じられません。私もそうです。
私は幸せを感じやすいが長くは続かない
私は年をとったせいか、時々わけもなく「幸せだなぁ」と感じることがあります。特に何かを手に入れたとか、楽しいことがあったというわけでもないのですが、幸せな気持ちになるのです。月を眺めたり、白い雲を見ていると幸せを感じます。
しかしその気持ちは長くは続きません。ちょっと何かあると気分を害し、腹を立て、嫌な気持ちになります。
人と会うと気分を害すことがある
たいていは他人との接触で気分を害します。人と会わないと気分を害すことはありません。しかし、人とまったく会わないと寂しくなります。だからまた会って、時折気分を害すのです。
私もやっぱり凡人なのです。
人と会わなければ気分を害すことはないが、人とまったく会わないことはできない
ブッダは人に会わないようにすれば幸福感は続くと教えました(ひとりサイの角のようにあれ)。しかし私は人と会わないことなどできません。
孤独は好きだし慣れてもいますが、まったくひとりで過ごすことはまだできません。
願わくばどんな人と会っても心が乱れることなく、なんの悪影響も与えられず、幸福感を持続できる人になりたいです。
でも、まだまだ修行が足りません。
今のところは、嫌な人とはなるべく会わないようにし、それでも時々嫌なことがあれば、なるべく早く忘れて嫌な気分を引きづらないようにする。それが私にできる精一杯です。
修行はまだまだ続きます。ともに進みましょう。
ごきげんよう。
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著者かぶとたいぞう拝。
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