かぶとたいぞうです。
昨夜フィリップモリスの株価が急落しました。下落直後に私はいつも通り米国版yahooファイナンスでPMのリアルタイムニュース速報を見ました。どうもアルトリアとの合併問題で株価が急落したようです。
アルトリアは米国の大手タバコメーカーです。以前はフィリップモリスもアルトリアグループの一員だったこともあります。10年前にフィリップモリスはアルトリアグループからスピンアウトしたのでした。その時、アルトリアは米国国内市場を、フィリップモリスは米国以外の海外市場を販売エリアにするという合意を結びました。
以来、同じマルボロでも米国ではアルトリアが、米国以外ではフィリップモリスが売るようになりました。
だから、今回の統合はいわば「元の鞘に収まる」ような話なのです。
なぜアルトリアと合併するとPMの株価が急落するのか
元の鞘に収まるような話なのに、どうしてフィリップモリスの株価が下がったのか。
実は規模も業績もフィリップモリスのほうがアルトリアより上なのです。その2社が対等合併すると報じられたので、フィリップモリスの株価が下がりアルトリアの株価が上がると見た投機筋がいっせいに動いたようです。
米国株式市場が開いたと同時にフィリップモリスが大量に売られ、一気に70ドルを下回る一方、アルトリアのほうは逆に買われ、一時8%程度の値上がりとなったのです。
昨夜のフィリップモリスの株価チャート
ところがその後、フィリップモリスがあわてて「まだ決定ではない」と発表し、報道機関が「株式交換のプレミアムはない」と報じると、フィリップモリスの株価は回復し、アルトリアの株価上昇は縮小しました。
昨夜のアルトリアの株価チャート
その後は米国株全体が下がりダウ平均も下がる中、フィリップモリスの株も下がっていき、同時にアルトリアの株も一転下げに転じました。そして結局はフィリップモリスもアルトリアも下がりました。
終値はフィリップモリス-7.76%、アルトリア-3.97%です。
昨夜はダウ平均もたしかに下がりましたが、その下落率は-0.47%でした。だから2社は必要以上に下げた気がします。
昨夜のダウ平均株価チャート
おそらくフィリップモリスを売ってアルトリアを買えば儲かるとふんだ投機筋が、あてが外れて疑心暗鬼になったのでしょう。アルトリア株を慌てて手放すいっぽうフィリップモリスを買い戻すことができず、様子をうかがったのだと思います。
さて、私は昨夜どうしたか。
私はPM株を買う
フィリップモリスの株価に異変が起きたことを知った時には株価はもう底を過ぎて回復に向かっていました。70ドルを切っていたことを知り、慌てて70ドルで指値注文を入れましたが時は既に遅く、その後は75ドルくらいまで回復していきました。
それから少しずつ下がり、結局71ドル台まで落ちましたが、私の指値には届かず買えずじまいでした。
でもPM株は2018年12月の暴落時に72ドルで大量に買えており、既に満足な株数を持っているので慌てません。このまま70ドルで指値を入れておき、70ドルまで下がったら買おうと思います。もしさらに下がっていけばPMならもっと買います。
アルトリアとの合併は長期的には歓迎です。実はアルトリアの株も買おうかなと思っていたぐらいなのです。
大麻(マリファナ)を扱うアルトリアは将来有望
アルトリアは嗜好用大麻解禁となったカナダで大麻事業に手を出しています。カナダ大麻大手企業のクロノスグループ(NASDAQ:CRON)の株式45%を手中に収めているのです。
今後はフィリップモリスの販売網を通じて世界の大麻市場に出て行くかもしれません。
私はフィリップモリスの株主です。もしフィリップモリスがアルトリアと合併したら、フィリップモリスの株主である私も大麻ビジネスに関与することになります。
不思議な話ですが、日本では大麻ビジネスに関与すると重罪なのですが、大麻ビジネスのオーナーには(株式を通じて)誰でも簡単になれるのです。
日本でこんなことを言うと問題視されますが、大麻は医療用としても娯楽用としても今後有望な市場だと思っています。
世界中で解禁される大麻市場
大麻は米国でもどんどん解禁されています。大麻にうるさいタイでも1部医療用大麻は解禁されました。ヨーロッパ各国では大麻を取締らないことにした国が続出しています。先進国でいまでも麻薬扱いして一切認めないのは日本だけです。
でも日本は必ず米国に追従する国です。今までどんな分野でも、米国で一般化されたものは10年後に必ず日本でも一般化されます。だから日本も10年後には何らかの形で大麻が普及すると思います。
フィリップモリスは買いだと思います。アルトリアとの合併はマイナス要因ではなく長期的にはむしろプラス要因だと思います。
ごきげんよう。
【関連性の高い記事】
この記事があなたのお役に立った場合、下の「いいね!」をクリックして頂けると、たいへんはげみになります。
【あわせて読みたい】
同じカテゴリーの最新記事5件
-
フィリップモリスがとうとう125ドル。90ドルであわてて売った人を思い出す。長期投資には向かない人だった -
【米国株】2024年7月24日、ロッキード・マーティン(+5.63%)、フィリップモリス(+2.18%) -
【フィリップモリスの配当】タバコに毎月2万円使っていた私が、今ではタバコ会社から配当をもらってほくそ笑む -
【米国株】長期投資の意味を知らない人は損をする。フィリップモリスの株を売って後悔した人の話 -
【米国株長期投資のススメ】上がったら売り下がったら買うは、うまくいかない。フィリップモリスの実例
「カブとタイ」をいつもお読みいただき、まことにありがとうございます。
著者かぶとたいぞう拝。
記事のカテゴリー/タグ情報