かぶとたいぞうです。
いくら稼いでも、使えばお金は貯まりません。稼ぎが少なくても使わなければお金は貯まります。
当たり前のことを言っているようですが、私はこのことを理解するのに時間を要しました。
相当稼いでも金は貯まらなかった
以前私は相当稼いでいました。しかしその時はお金は貯まりませんでした。むしろ、時々お金が足りなくなって借金をしていました。
金はいつでも、いくらでも稼げると思っていました。金を貯める気はありませんでした。だから貯まらなかったに決まっています。
それと「宵越しの金は持たぬ」というような、昔の気前のいい職人気質に対するあこがれが私を散財に向かわせていたような気がします。そんなことでは金は残りません。
無理して家を建てたり、高い車を買ったり、高級店で食事をしていたので、基本的な支出も多かったのです。
収入が減ったのにお金は貯まった
だんだん歳をとり、いつでも、いくらでも金を稼げるわけではないことを知りました。収入が減ってくると将来が心配になり節約するようになりました。すると収入が減った程度以上に節約ができるようになり、お金が残るようになったのです。
不思議な話ですが、収入が半分になったのに、毎月何万も残るようになりました。今までいかに無駄遣いをしていたか、ということです。
「量入以制出」(量入制出)の気づきと徹底
ちょうどそのころ「量入以制出」、すなわち「入るを量りて出づるを制す(いるをはかりていづるをせいす)」という言葉を深く認識するようになりました。
「以」を省略して「量入制出」としたり、それを「りょうにゅうせいしゅつ」と読ませる用例もあります。
礼記の王制篇にあるこの言葉は若い頃にも一度学びました。しかし本当の理解はしていませんでした。
「量入以制出」。簡単に言えば、収入を計算して支出を制限する、収入が少ない時は支出もおさえて赤字にならないようにする、という意味です。単純明快、深い意味はありません。
しかし、昔からこのやり方が国家でも企業でも家計でも、絶対に破綻しない最良の方法と言われてきました。このやり方さえ守れば、絶対に潰れないというのです。
私は収入が多いときは有頂天になって浪費していましたので、かえって支出が収入をオーバーすることもあり、むしろ危うかったのです。
「量入以制出」への気づきが私の行動を変えました。無い時は無いなりに工夫をしたり我慢しました(始末すると言います)。そしてこれを徹底できるようになった時、会社も個人も1ヶ月たりとも赤字にならない体質ができあがりました。
「量入以制出」に早く気づき、徹底すれば必ずお金は残ります。残れば貯まります。でも徹底するのがむずかしいのです。徹底する際のポイントを列挙すると次の通りです。
お金を残す、お金を貯める心構え、ポイント
- 見栄をはらない
- 他人の評価を気にしない
- いままで当たり前だと思っていたことに疑問を持つ
- 常識を捨てる
- 人の真似をしない
- 家賃、駐車場代、車など固定費を削る
- 付き合いを断る勇気を持つ
- ケチな人だと思われることを怖がらない
ほとんど精神的なものです。「量入以制出」は心構え、精神的な強さで徹底できます。そして、徹底すれば必ずお金が残ります。
若いうちにこの心得を身に付ければ、決して破綻はしません。むしろお金がだんだん貯まります。
これは「気づき」と「徹底」で誰にでもできます。
あとは長期投資の知恵さえあれば資産家の仲間入りです。
ごきげんよう。
【関連性の高い記事】
この記事があなたのお役に立った場合、下の「いいね!」をクリックして頂けると、たいへんはげみになります。
【あわせて読みたい】
同じカテゴリーの最新記事5件
-
道を求める者は世俗を離れ、ひとり山中に身をひそめて自分との対話を楽しむ。たまの話し相手は古典 -
【徒然草】やっぱりたまに徒然草を読んだほうがいい。吉田兼好の思考は老後生活のヒントになる -
断捨離が流行っているけど、何でも捨てればいいというものではない。捨てて失敗したものもある -
「足ることを知る」とは「現状に満足する」という意味ではない。むしろ、まったく逆の意味 -
【敬老の日】高齢者の4人に1人が働く日本。うち65歳から69歳の就業率は52%。早期リタイアの私は少数派
「カブとタイ」をいつもお読みいただき、まことにありがとうございます。
著者かぶとたいぞう拝。
記事のカテゴリー/タグ情報