かぶとたいぞうです。
1月3日に思いっきり下げた米国株式市場。このままリセッション入りかとささやかれていましたが、昨夜4日は大反発。ドル/円も108円台に落ち着き、市場は正常化しつつあるように見えます。
12月の米国雇用統計とパウエル議長発言が好感
3日に発表された12月の米国雇用統計の数値が予想より良かったこと、FRBパウエル議長の発言「今後景気が堅調であっても、下振れ要素を考慮して(利上げするかどうかを)慎重に考える」が好感を呼んで、米国株式市場は大きく値を上げました。
ダウ平均もナスダックも3%を超える勢いで、前日のアップル業績予想下方修正による急落を跳ね返しました。
1月3日ダウ平均株価のグラフ
1月4日のナスダックのグラフ
正常化しつつあるドル/円為替相場
ドル/円為替相場も、雇用統計を好感して上がりましたが、パウエル議長の発言は、(利上げをしない方向にとれる発言であるため、)ドル上げを抑制する作用を生み、ドルの上げ幅は限定的となっています。
一般的には、利上げをすれば、その国の通貨は(利子を求めて)買われるので上がります。逆に株価は下がることが多いのです。いつもそうとは限りませんが、そうなることが多いです。
いっぽう、利上げしないことが分かれば通貨の魅力が減るので通貨が下がり、逆に株価が上がることが多いのです。
パウエル議長コメントの意味・真意とニュアンス
今回のパウエル議長の発言は、微妙なニュアンスですが、要は利上げしないかもしれないという意味だと捉えられ、株価が上がり、ドルの上がりを抑制したのです。
“there is no pre-set path for policy.”
“金融政策には、あらかじめ決められた道は存在しない。”
今までは、2019年以内に何回利上げするか、みたいに言われてきましたが、そのような規定路線は存在しない。インフレが抑制されたと思えば、一回も利上げしないかもしれない、と言っているように聞こえます。
パウエル議長はトランプ米大統領に脅かされて、玉虫色の答弁をしているようにも見えますが、いずれにしても以前よりは柔軟になったと言えましょう。
これが好感して、昨夜の株価に影響したのです。
1019年の米国株価のゆくえはまだ分からない
雇用統計は強い因子ですが、パウエル発言は因子としては弱いので、米国株市場は今後もどうなるか分かりません。
正月のタコのように、あっちへ行ったり、こっちへ行ったりを繰り返すのではないでしょうか。もう少し注視が必要です。
ごきげんよう。
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著者かぶとたいぞう拝。
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