かぶとたいぞうです。
「株は下がることもあるので怖い」という人がいます。
確かに株は相場ものなので、価値が上がることもあれば下がることもあります。
しかし日本円の預貯金は本当に下がることはないのでしょうか。
日本から出たことのない人には分からないかも
日本に住んでいて、収入も支出も貯金も全て日本円のみの生活をしている人にとっては、日本円を中心に価値を決めるので、日本円の価値は不動なのでしょう。
そういう人にとっては、物価が上がったり、米ドルなど他国の通貨が上がったりすることがあっても、日本円は上がりも下がりもしないのです。
太陽や星が地球の周りを回っているのであって、地球はまったく動いていないという考えです。
私の保有資産のほとんどは外貨資産
現在私が保有する金融資産の3分の2は米ドル資産(米国株)です。収入も半分近くは米ドルによる収入(米国株の配当)です。
タイの銀行には今でもタイバーツを預けています。
タイで生活していた時は、日本の銀行からトランスファー・ワイズを使ってタイの銀行に送金していました。
タイの物価
かつて1バーツは2.5円の時がありました。今では1バーツは3.5円程度です。
パタヤのソイ・ブッカオという通りにある床屋では100バーツで散髪ができます。かつては250円でしたが今は350円です。
これはタイの散髪代が上がったからでしょうか。
いいえ。私たち日本人にとっては上がったように感じますが、タイ人にとっては昔も今も100バーツなのです。
旅行者と生活者では物価感が違う
私もかつては「旅行者」でした。タイに行くたびに高かったり安かったりと感じました。ところが、タイの「生活者」になってからは、逆に日本円のほうが上がったり下がったりしていると感じるようになりました。
米ドルに関しても同じです。
配当は同じ、上がったり下がったりするのは日本円のほう
かつては配当が米ドルで入ってくると、いちいちその時の為替レートで日本円に換算していました。そしてドル高になれば配当が多く入ってきたと喜び、ドル安になれば配当が下がったと感じました。
しかし、配当を米ドルのまま証券会社の口座にストックしておいて、その米ドルで米国株に再投資することに慣れてくると、もう配当が下がったり上がったりしているとは感じません。ドルでは同じ金額なのですから。
日本円が下がったと感じる
むしろ、ドルが足りなくて日本円でドルを買い足すときに、「円が下がってきた」と感じることはしばしばあります。
海外に長く住んでいる人とか、外国資産を持っている人などは私と同じように「円が上がった」とか「円が下がった」と感じることが多いはずです。
ほとんどの日本人には分からない感覚かも
ところがほとんどの日本人にはその感覚が分かりません。
そして、お金は銀行か郵便局に預けておきさえすれば元本割れはしないし1000万円までは国が保証してくれるので安泰だと思っているのです。日本円の貯金は絶対に下がらないと思っているのです。
外貨や物価が上がるのであって、日本円は不動だと思っている
そういう人にとっては、たとえ円が下がって、食料品を含めた輸入品が値上がりし、物価全体が上がっても、決して貯金は下がらないのです。
なぜなら、地球が回っているのではなく、太陽や星が地球の周りを回っているからです。
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井の中の蛙、大海を知らず
本当は日本円も株と同じで相場ものなので、価値が上がることもあれば下がることもあります。
そして中長期で見ると、日本円は今後徐々に下がってゆく可能性が高いのです。
井の中の蛙は大海を知らないので貯金にしがみつき、日本円とともに沈んでゆくかもしれないことにも気づかないのです。
かつて日本の人口が増え、産業にも勢いがあった頃はそれでも良かったのですが、今はまったく違うのです。
ごきげんよう。
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著者かぶとたいぞう拝。
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