かぶとたいぞうです。
株が上がる理由はいくらでもあります。そして下がる理由もいくらでもあります。
例えば今現在であれば、主に次のような理由で米国株がまだまだ上がることが考えられます。
米国株が今後上がる理由
- 新型コロナワクチンの普及や特効薬の開発が進んで、景気が良くなり経済が回復するから
- なんだかんだと言っても、米国の人口は増えているし、世界の人口も増えているので、市場は拡大しているから
- テーパリング(量的緩和の縮小)が進むと言っても、未だに流動性は高く、まだまだ株が上がる余地があるから
- インフレが長引けば、債券よりも株の方がインフレ対応力があるから
- 主な米国企業の業績がいいから
逆に、今現在、主に次のような理由で米国株が下がることが考えられます。
米国株が今後下がる理由
- 新型コロナの変異種が次々に現れて、世界経済が本格的に回復するのにはまだまだ時間がかかるから
- 中国恒大集団の過剰債務問題をきっかけに懸念が高まっている中国の不動産バブル崩壊は米国企業にも悪影響を及ぼすから
- 米国の雇用統計を見ると、本格的に景気が回復しているとは言えないから
- テーパリング(量的緩和の縮小)が進み、株式市場に流入するお金が減ると市場が冷えるから
- バイデン大統領の政策は投資家や富裕層に不利な環境をもたらすから
簡単に五つづつ挙げましたが、他にもまだまだあります。
上がる理由と下がる理由の均衡の上に現在の株価が成り立つ
現在の株価は、株価が上がる理由と、下がる理由の均衡の上で、ちょうど天秤秤(てんびんばかり)のように成り立っていると考えられます。
そしてちょっとした理由で大きく上がったり大きく下がったりしてフラフラと揺れながらバランスをとっているのだと思います。
マスコミは上がった理由は言えるが、上がることを予測できない
株価が上がると、マスコミは上がった理由を解説します。例えば「新型コロナのワクチン普及により、経済が回復する期待が高まり株価が上がった」と書きます。
でもそれが分かっているなら、なぜ前日に「新型コロナのワクチン普及により、経済が回復する期待が高まり株価は上がるでしょう」と教えてくれなかったのか。
上がった理由は解説できるけれども、上がるかどうかを予測することはできないからです。
雨が降った理由は言えるが、雨が降るかどうかは予想できないようなもの
天気で言うと、昨日雨が降った理由を解説することはできるけれど、明日雨が降るかどうかは分からないというのと同じです。
「昨日は低気圧が北上して関東に雨をもたらしました」とは言えるけど、「明日は低気圧が北上して関東に雨をもたらすでしょう」とは言えないのです。言ってハズレるとカッコ悪いからです。
株価が上がった理由は取ってつけたもの
だから株価が上がった理由も、下がった理由も取ってつけたような理由であり、それが本当の理由かどうかも怪しいものです。
前述のように株価はちょっとしたことをきっかけに、必要以上に大きく上がったり下がったりしながらバランスをとるので、短期的な上がり下がりは単にバランスをとっているだけのような気がします。
昨夜の米国株が上がった真の理由
昨夜の米国株が1%程度上がったのも、その前に下がりすぎたからバランスをとるために上がったのであって、何も新型コロナワクチンが急に普及したわけでも急に景気回復の期待が高まったわけでもないと思うのです。
下のグラフは昨夜を含むこの5日間のNYダウの値動きです。
前日の下がり分を戻しただけのように見えます。
株価は投資家心理の影響も受ける
更にいうと、株価は投資家心理の影響も受けます。
理由は何であれ、多くの人が売れば、株価は下がり、それを不安に思った人が更に売り、もっと株価が下がるという現象です。
つまり、下がった理由が何かあるのではなく、下がったから釣られて売る人が出てもっと下がるのです。
下がったから下がり、上がったから上がるのです。
それでもマスコミはそれらしい理由を付けたがる
それでもマスコミは何かそれらしい理由をつけて解説しようとするので、取ってつけたような理由になってしまうのです。
前述した上がる理由と下がる理由の5つづつの中から、どれか1つを選んで理由にすれば、誰でもそれらしい解説ができます。
私は現在の株価をどう見ているか
現在の米国の株価は、私の目にはどう映るのか。
やはりテーパリングの影響を受けて、中期的には下がり傾向にあるのだと思います。
しかし、大きく値を下げると、必ずその後に値を戻します。
下げ過ぎると、「そこまで下げることはないだろう」と言って値を戻すような感じです。
だから、上がったり下がったりしながら、結局は少しづつ下がっていくのかなと思うのですが、先のことは私にも分かりません。
先のことは私にも分からない
これから米国株がうんと上がっても不思議ではないのです。
前述のように、米国株がこれからもどんどん上がっていく理由はいくらでもあるのですから。
さらにその上、まだ起きていない新しいことが起こるかもしれないのです。
天変地異や戦争が起こる可能性だってあるのです。
まぁ、長々と書きましたが、結局は、株価は誰にも予想できないということです。
ごきげんよう。
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著者かぶとたいぞう拝。
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