かぶとたいぞうです。
「実るほど頭(こうべ)を垂れる(たれる)稲穂かな」と言いますが、歳をとって本当にまるくなる人がいます。若い頃バリバリやっていただけに「まるくなったなぁ」と感心させられます。
逆に、若い頃はパッとしなかったのに、歳をとると理屈っぽくなり、なんだか急に尖ってきたなぁ、と感じる人もいます。
若い時にがんばった人ほどまるくなる
まったくの私の主観ですが、若い時にがんばっていた人ほど、歳をとるとまるくなります。実績を残した人、充分に評価された人ほどまるくなります。歳をとるとおとなしくなります。何も言わなくなります。目立たぬようにふるまい、人に合わせるようになります。まさに「実るほど頭(こうべ)を垂れる(たれる)稲穂かな」です。
逆に、若い時にじゅうぶんがんばれなかった人ほど、歳をとると尖ってきます。たいしたことをやらなかった人、あまり評価されていない人ほど歳をとると自慢げにふるまい、うるさいことを言います。
特に自分より若い人、目下の人に対してぞんざいにふるまい、嫌われます。
そういう人を見て、私はそうはなりたくないと思うのです。
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他人の年齢を聞きたがる人
世の中には人の歳を聞きたがる人がいます。初対面なのに「いくつですか?」「何歳ですか?」と聞いてきます。
「○○歳です」と答えると、「あぁ、私より3つ下だ」とか「あぁ、私の弟と同じ歳だ」といって喜びます。そしてその後の全ての会話において、「あんたはまだ若いから分からないだろうけど」とか「もう少し歳をとれば分かるようになると思うけど」などといって、先輩づらするのです。
相手の歳を聞きたがる人が全てそうだと言う訳ではないのですが、私の体験上、
相手の歳を聞きたがる人≒歳をとって尖る人
という図式が成り立つのです。
前に行きつけの居酒屋で、初対面で年齢を聞く人と出会いました。「ああ、例のタイプだな」と思いました。仮にA氏としましょう。
私がA氏に「どうして年齢が気になるのですか」と聞きましたら、「誰に対しても参考までに歳を聞く、聞いたら悪いのか」と質問返しされました。私は面倒なので年齢を答えました。
その人は案の定、自分より年下の人相手に、自慢げな話をするのが好きな人でした。
しばらくすると、明らかにその人より年上の人が店に入ってきました。その人も常連客で私もよく知っている人です。しかし、A氏はその人の事を知らないようです。
小さなカウンターだけの居酒屋ですから、客同士の会話になりました。しかし、A氏はその年配者とはあまり話をしません。しばらく様子を見ていましたが、「誰に対しても参考までに歳を聞く」はずのA氏は明らかに年上の常連客にはとうとう最後まで歳を聞きませんでした。
年下に対して偉そうにしたい人
そうです。A氏は明らかに自分より年下だと思われる人にだけ歳を聞いて、自分より年下だったら自慢話をするタイプの人だったのです。自分より年上の人とは話もしません。
そんなタイプのA氏ですからどこへ行っても嫌われます。誰もかまってくれません。かまってくれるのは、たまに行くスナックのホステスさんだけです。
私はA氏のようにはなりたくないとつくづく思うのです。格好悪いです。
歳をとってまるくなるタイプの人は年下の人にも礼儀正しいです。偉そうでありません。そういう態度を見て、逆に私は「偉いなぁ」と思うのです。
ごきげんよう。
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著者かぶとたいぞう拝。
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