かぶとたいぞうです。
私は米国株をコンスタントに買い増しているので、既にそこそこの株数を持っています。しかし米国株の大暴落を待って手をつけていない現金もけっこう用意しています。米国株の大暴落が発生したら大量買いしようと虎視眈々と狙っているのです。
私が米国株の大暴落を待つようになったのは2017年の夏ぐらいからです。
そのころ、あまりにも上がりすぎた米国株相場に警鐘を鳴らし、米国株の大暴落を予言する人が出始めました。
2017年から急上昇したダウ平均
上のグラフはここ5年間のダウ平均です。今でこそダウ平均2万6千超えの数字に慣れてしまいましたが、2017年の春までは1万台後半でした。それがあっという間に2万を超え、2万5千も超えてしまったのです。この急激な高騰に、バブルを疑う人が出てきて当然です。
いろいろな人が「米国株が大暴落する日が近い」「1~2年以内に必ず大暴落が来る」と語り、大手の経済雑誌や経済ニュース系WEBサイトでも特集コラムを出しました。
2018年には株価の調整局面も
2018年の2月にはたしかに株価が急落しました。私はこれが大暴落の始まりだと思い、歓喜のあまり、夜も寝ないで連日株価を見ていました。
しかし急落はあっという間にもとに戻りました。そして米国株は何事も無かったかのようにまた上昇し始めました。
慌てず少しずつ買い下がろうと思ったので、この時は結局はせいぜい100万円程度の新規購入しかできませんでした。
2018年の12月になって、また米国株価は急落しました。今度こそ本当の暴落が始まると思い、毎晩パソコン画面にかじりついていました。
この時は米国株を大量に買おうと思いましたが、結局は300万円程度しか新規購入できませんでした。まだまだ下がると思っていたのに2019年に入ると米国株価はあっさりと回復し、その後どんどん上昇してしまったのです。この時も用意していた現金をあまり使えませんでした。
2019年に入りまだまだ上がる米国株
2019年に入り、米国株はどんどん上がりました。ダウ平均はとうとう2万6千を超えました。
相変わらず「米国株が大暴落する日が近い」「1~2年以内に必ず大暴落が来る」と言っている人がいます。2年前とまったく同じことを言っているのです。それを尻目にダウ平均は上がったり下がったりしながらも史上最高値を更新し続けています。
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大暴落を待ったこの2年で機会損失
2017年の夏から米国株の大暴落を待ち続けていますが未だに大暴落は来ません。
ふと思いました。「もし2017年当時に持ち金すべてを米国株に投じていたらどうなっていたのだろうか」と。
当然この2年間の配当を考えると、2年前に投資していたほうが得に決まっています。
そうであれば、今すぐに有り金すべてを米国株に投じたら得なのか。いや、現金を使い切ったころに米国株が本当に大暴落して現在値の半値になるかもしれません。往々にして逆目に出るのが相場の世界なのです。今まで待っていたのに、もう少し待てば良かったと後悔するのがオチです。
機会損失のシミュレーション
しかし、さらに考えました。頭の中でシミュレーションしてみました。仮に持ち金を全て米国株に投じた直後に運悪く株価が大暴落したとしても、それ程の損にはならないのではないでしょうか。
前回の大暴落であったリーマンショック時では株価のピークから下がり始めて底値に至るまで、約17ヶ月かかっています。
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17ヶ月と言えば約1年半です。その間の配当を考えるとどうなのだろうか。配当の再投資の複利計算を加味したらどうなるのだろうか。
また、もし大暴落が訪れたとしても、底値で持ち金をいっぺんに投じることは絶対にできません。現実的には少しずつ買い下がります。仮に大暴落でピーク時の半値まで株価が下がったとしても、複数回に分けて購入した株価を加重平均すれば、ぜいぜいピーク時の75%(2割5部引き)で買えたら大成功でしょう。
逆算すれば、ピーク時の株価で買った時より、同じ投資額で33%多い株数を買えることになります。
例えば総投資額が1000ドルだとして、ピーク時1株100ドルの株に投ずれば10株しか買えません。しかしこれを平均株価75ドルで買えたら、同じ1000ドルで13.33株買えるのです。
株数が33%増しになれば配当金も33%増しになります。しかし配当金が振り込まれるのは今すぐ買った時に比べ、最短でも1年半くらい後です。
スーパーコンピュータで重回帰分析
ここまでのデータを頭の中に入れて、頭の中にあるスーパーコンピュータ(勘ピュータ)で重回帰分析と多変量解析を試みます。
判定が出ました。今すぐ株を買うよりも、大暴落が始まってから株を買い始め、平均してピーク時の75%の株価で株を買い、配当金が33%増しになるほうがもちろん得です。しかし、その差はおどろくほどの差ではありません。
今すぐ株を買って、その直後に大暴落がきてもそれ程の損ではないのです。だから仮に大暴落の始まりが2年後で、その後1年半かけて株価が半分になったとしても、今すぐ株を買う場合と比べ結果はそれほど変わらないかもしれません。
もっと言うと本当に2年後に大暴落が来るとは限りません。大暴落はいつか来るでしょう。でもいつ来るかは誰にも分からないのです。2年後にはまた「1~2年以内に必ず大暴落が来る」とみんなが言っている可能性もあるのです。
買い逃す機会損失のほうが大きい
むしろ大暴落を待って待って、結局は株を買うことができなくなる機会損失のほうに気をつけるべきかもしれません。
あるいは大暴落が訪れたとしても「まだ下がる、まだ下がる」と底値になるのを待って、その後急上昇して買うタイミングを失い、結局はそれほど買えないという機会損失もありえます。
「高く買って損をする」よりも「買えなくて損をする」ことのほうが損としては大きいのです。
私はもう少し様子を見ますが、たとえ株価がそれほど下がらなくてもどこかのタイミングで少しずつコンスタントに米国株の買い増しを進めていこうと思っています。現金を持ち続けるよりはよっぽどマシです。株には配当がつくのですから。
ごきげんよう。
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著者かぶとたいぞう拝。
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