かぶとたいぞうです。
若いころは、ひとりでいることは耐えられないくらい寂しいものでした。
私は高校を卒業したあと初めて東京でひとり暮らしをしました。その時18歳。恥ずかしいですが、寂しくて寂しくてホームシックにかかりました。
ホームシックという言葉は前から知っていましたが、実際に自分が体験すると「こういうものなのか」と初めて分かりました。とにかく、いてもたってもいられないぐらい寂しいのです。
家族の結びつきが強すぎると孤独に弱い
私が生まれ育った家庭は兄弟3人の5人家族でした。貧乏でしたが、いつも賑やかでした。いつも泣いたり笑ったり喧嘩したり。家が小さいので、ちょっとしたことでもお互いが関与します。いい意味でも悪い意味でも関係の濃い家族でした。血の濃い家族とでも言うのでしょうか。
だから初めて1人で暮らしはじめると何だか寂しいのです。そばに誰もいないということが寂しいのです。それまではうっとしく感じた家族がいなくなると寂しいのです。
自分は弱い人間だと思いました。そして、いつか「孤独に耐えることのできる人間」になりたいと思いました。
米国一人旅で孤独と戦う
私がはじめて1人で海外旅行に行ったのは、大学2年生の時の米国の旅です。当時はアンカレッジ経由でニューヨークに渡り、グレイハウンズの路線バスで大陸を横断しました。
マイアミ、キーウェスト、ニューオリンズ、サンアントニオ、ファレス、ティファナ、ラスベガス、サンフランシスコ、ロスアンジェルス、ハワイ。
3ヶ月以上かけてぐるっとまわってきました。
楽しい旅でしたが、実はその時も時おり寂しくて寂しくてしかたありませんでした。せっかく楽しい旅行に来ているのに楽しめないのです。米国に来て寂しい思いをしているのです。表面ではワイルドな人間を演じていいるのに中身は寂しがり屋。自分が情けなくなりました。
ひとり旅は孤独に耐える訓練
社会人になってからも一人旅は続けました。
ひとりでインドに行きました。3週間ぐらいかけて聖地を回ってきました。インドの田舎ばかりをまわりました。寂しい場所にいましたが、この時初めてひとりでも大丈夫だと感じました。
実は私にとって一人旅は孤独に耐える訓練だったのです。
その後中南米を集中的に旅行しました。毎年1回ずつキューバ、パナマ、コロンビア、エクアドル、プエルトリコ、ハイチ、ドミニカ、ベネズエラなどを旅しました。
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移動距離が長いので1回につき平均3週間ぐらいの旅でしたが、このころになると既に旅先で寂しく感じることはありませんでした。
その後も旅を続けています。
最近はタイが多いですが、タイはもう「旅」と言うより「暮らす」対象になっています。今年も10月末からパタヤに行き、来年の4月末まで滞在します。
「孤独に耐える」から「孤独を楽しむ」へ
いまではすっかり1人に慣れました。「孤独に耐えることのできる人間」になりたかった私が、いつしか「孤独を楽しむ人間」になっていました。
人間はいくら寂しがり屋でも、訓練をつめば孤独に慣れるのです。
最近は人と一緒にいるのがむしろ「うっとおしい」と感じることもあります。もうすでに1人でいることが自分の基本スタンスになっているようです。
1人でいることに何の寂しさも感じず、むしろ1人でいることの自由を楽しみ、孤独を大事にし、しかも人といる時はそれはそれで楽しむことができる人間になりたいです。
孤独に耐える訓練がまだ充分でない人は、今のうちにしっかりやっておいたほうがいいですよ。そうしないと歳をとって死ぬ時に苦労すると思います。
だれでも死ぬときは1人ですから。
ごきげんよう。
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著者かぶとたいぞう拝。
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