かぶとたいぞうです。
婚活中の人がこの記事をお読みになると、むっとくるかもしれません。むっとくるのが嫌な人はお読みにならないほうがいいと思います。
私は若いころから常に誰かと付き合っていました。だから彼女いない暦○年とかと聞くと「どうしてだろう」と思っちゃいます。
結婚も早かったので、お見合いとかお見合いパーティーとかの経験がありません。だから無邪気な憧れのようなものすらあります。
出会いがない、縁がない
パートナーがいない人、パートナーを探していると言う人に聞くと、決まって「出会いがない」とか「縁がない」とか言います。
出会いがないわけはありません。毎日出会いがあるはずです。
昔なら山間部で農業や林業を行なう家に生まれて、家族以外の人とはめったに合わないとか、集落の人口が少なく付き合いが限定的だったとか、本当に「出会いがない」こともあったでしょう。だからお見合いが多かったのです。
しかし現代社会ではほとんどの人が都会かそこそこの規模の町に住み、人はたくさんいるはずです。
それなのに「出会いがない」と言います。そしてけっこうなお金を払って「出会い」を求めて婚活パーティーに行ったり、婚活支援組織が主催するイベントに出たりするのです。
そのような場所は「出会い」が目的なので、男女とも充分な数の、しかも明示的な「出会い」が用意されています。
しかし充分な数の明示的な「出会い」が用意されてあっても、今度は「いい人がいない」ということになるのです。
いい人がいない
はっきり言いますが、「いい人」なんていません。
「いい人」は既に結婚しているからか、いいえ、それも違います。
世の中にはそもそも「いい人」なんていないのです。
相手もあなたを含めて「いい人がいない」と言っているのです。
婚活パーティーに何回も来ている全ての人がお互いに「いい人がいない」とお嘆きなのです。
「いい人」を探しているうちは一生パートナーにめぐり合えないと思います。
なぜなら、あなたにとって「いい人」とはどんな人なのか、あなた自身も答えられないからです。
どんな人がいい人なのか
あなたにとって「いい人」とは、女神のような女性ですか。聖人君子のような男性ですか。きっと違うでしょう。
偉大なことを成し遂げた人ですか、それとも道徳的な人ですか、それも違うと思います。
たぶん、「私に一番合っている人」が私にとって「いい人」なのではないでしょうか。
しかし、ここでもまた暗礁に乗り上げます。
ではいったい「私に一番合っている人」とはどんな人なのか。
自分に合った人がわからない
このことに関して興味深いアンケート結果があります。
Pairsエンゲージパーソナル婚活研究所が行なった30歳代1000人を対象としたアンケートの結果です。
1000人からの回答のうち、実際に婚活に取り組んでいる人は男女合わせて203人でした。その203人を対象に「婚活にストレスを感じたことがあるか」との質問をしたところ、女性の90%、男性の67%が「ある」と答えたそうです。
そして婚活にストレスを感じたことが「ある」と答えた人の42%が「自分に合った人がわからない」と答えていました。
察するに女性であれば最初は「年収が400万円以上」「大卒以上」「親と同居しない」「背が高い」など、男性であれば「職業」「料理ができる」など、最低条件、または消去法的条件をつけて対象者にのみ会ってみたのだと思います。
意外と自分のことが自分で分からない
でも「どうも違う」と思い、今度は「優しい人」「会話が弾む人」など能動的な条件でいろんな人に会ってみる。それでも「どうも違う」「しっくりこない」。そのうち「自分はどんな相手を求めているのだろう」「どんな人が自分に合っているのだろう」ということになっていったのでしょう。
そうです。どんな人が自分に合っているのか、自分でも分からない人がけっこういるのです。
なぜか。
自分でも自分のことがよく分からないからです。
人は他人のことはよく分かります。でも自分のことは意外と分かっていないのです。
でもご安心ください。自分のことを自分でも分かっていないのは私も同じです。分かったつもりでも人は変わります。考え方も行動も全て変わります。
老子にも「人を知る者は智なり、自らを知る者は明なり」とあります。人を見抜くのは智(知恵の力)である、自分を見抜くのは明(天地自然、この世の全てを理を見抜く力)であるという意味です。
自分のことが自分でも分からないのだから、「自分に合った人がわからない」のは当然です。
一緒にいて楽しい人なら分かる
しかし、そんなに難しく考えることはありません。自分に合っている人でなくてもパートナーにはなれます。一緒にいて楽しい人であれば一緒に生活することができるのです。
人は誰でも次のような相手と一緒にいれば楽しいはずです。
すなわち、
- 私を認めてくれる人
- 私の話をよく聞いてくれる人
- 私を信じてくれる人
- 私を愛してくれる人
- 私を褒めてくれる人
- 私に優しくしてくれる人
- 私の世話をしてくれる人
- 私に嘘をつかない人
- 私に正直な人
- 私に誠実な人
- 私のことを好きな人
- 私を拘束せず自由にさせてくれる人
- それらの態度や気持ちが一生続く人
女性の場合は、それプラス楽しい生活を継続させるための経済力も求めるのかも知れません。
一時的な遊びなら容姿や性的魅力などが一番大事かもしれませんが、死ぬまで一緒に暮らす相手なら一緒にいて楽しいことや安心することが一番です。
で、どうしたらそんな人と出会えるのか
簡単です。たやすいことです。インスタントです。
自分が先に相手にそのことをしてあげるのです。
誰にでも「気になる人」がいるはずです。ある程度若くて健康な人ならたいてい異性に興味を持っています。出会いだって無いわけがありません。
今までせっかく出会っても自分から相手を捨ててきただけだと思います。
せっかくいい感じになっても何か理由をつけて自分から身を引いたのではないでしょうか。自分が傷つくのを恐れて。あるいは、自分のプライドのために。
人はお互いに、「もっと私を認めて欲しい」「もっと私を信じて欲しい」「もっと私を愛して欲しい」と思っています。そして相手がそのような行動を取ってくれることを求めて待っています。待っても相手がそのような行動を取ってくれない時は「時間切れ」「もう待てません」といって相手を切ります。自分のプライドのためにです。傷つくのが怖いからです。
そして次の出会いを待って、出会ったら同じことをする。最初は初々しい気持ちでもまた何かの機会にお互いに疑念を抱き、同じようにお互い相手を試して「時間切れ」と言って捨てるのです。そしてまた「私とは合わなかった」と言うのです。
自分が相手を信じて愛す
もしあなたの心に余裕があるならば、自分から進んで相手の求めることをやってあげてください。
すなわち、
- 相手をもっと認める
- 相手の話をもっとよく聞く(真剣に)
- 相手をもっと信じる
- 相手をもっと愛す
- 相手をもっと褒める
- 相手にもっと優しくする
- 相手の世話をもっとする
- 相手に絶対嘘をつかない
- 相手と正直に接する
- 相手に誠実に接する
- 相手のことをもっと好きになる
- 相手を絶対拘束せず自由にさせてあげる
- それらの態度や気持ちを一生続けるよう努力する
それらのことは自分も相手に求めていることです。誰でも相手に求めることです。
みんなと同じこと、今までと同じことをやってうまくいかないなら、みんなと違うこと、今までとは逆のことを行なうのが知恵のある人のすることです。
今の人と別れてもまた同じこと
多くの人は出会いがないわけでもないし、付き合ったことが無かったわけでもありません。出会いと別れを繰り返して「出会いがない」「自分に合った人が現れない」と言っているのです。
自分に合った人など一生現れません。今付き合っている人が自分に合わない人なら、次に出会う人も自分には合いません。
人と人とは合わないものです。どんなに好きでも、そのうちに相手の欠点が目が付きます。どんなに情熱的に愛し合っても、そのうちに飽きてきます。
その都度嫌いになって「合わない」と言って、とっかえひっかえ相手を変えても何も解決しません。
良い出会いがあった人、良縁に恵まれた人、自分に合ったパートナーを見つけた人の特徴
人は他人を変えることはできませんが、自分を変えることはできます。
相手に我慢させることはできませんが、自分が我慢することはできます。
相手に配慮を求めても拒絶されますが、自分が配慮することはできます。
相手に「もっと私を愛してくれ」と言ったら嫌われますが、自分が相手をもっと愛することはいくらでもできます。
相手が自分の行動や態度に気づき、自分にもちょっとだけ気をかけてくれる可能性は充分にあります。
世の中の多くの「良い出会いがあった人」「良い縁に恵まれた人」「自分に合ったパートナーを見つけた人」はみんなお互いそんな努力をしているのです。
婚活中の人でこの記事を最後までお読みになったかた。ご苦労様です。むっときたでしょう?
ごきげんよう。
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著者かぶとたいぞう拝。
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