かぶとたいぞうです。
「株はなぜ上がるのか」。その理由をいろいろな人がいろいろと解説しています。しかし本当の理由は1つです。
株が上がる真の理由
「みんなが買うから」なのです。
株は市場取引といえども、一人ひとりが「買い注文」か「売り注文」を入れてマッチングをさせるのです。
買う人がいて、売る人がいなければ値は付きません。高値で買いたい人がいて、その値で売ってもいいという人がいてはじめて取引が成立します。
高くても買う人がいれば株は上がる
「もっと高くても買う」、という人が現れて、「その値段なら売ってもいいよ」という人が現れたら、より高い値が付くのです。
経済指標や各種統計を見てアナリストが値を決めるのではありません。八百屋の野菜のように売値が予め決まっているのでもありません。あくまでも実際の売買実績が株価となるのです。
いま株が上がっているのは、高くてもみんなが買うから
今現在、米国株市場が爆上げしているのは「みんなが買うから」です。みんなが買うから上がる、上がれば買いたい人がもっと増える、すると高値でも買う人が出てくる、株価はもっと上がる、という具合なのです。
上がる時はどんな理由をつけてでも上がる
株が上がるときはどんな理由をつけても上がります。今週末に爆上げした理由は「米国の雇用統計の数字が良かったから」でした。
しかし雇用統計が発表される前から既に上がっていました。上がるときはどんな理由をつけてでも上がるのです。
むしろ理由なんてアナリストが適当に後付けするのです。
酒飲みがどんな理由をつけてでも酒を飲むのと似ている
それはあたかも酒飲みがどんな理由をつけてでも酒を飲むのと似ています。
昔、面白い歌がありました。
「1月は正月で酒が飲めるぞ〜♪」
(酒が飲める飲めるぞ〜酒が飲めるぞ)
「2月は豆まきで酒が飲めるぞ〜♪」
(酒が飲める飲めるぞ〜酒が飲めるぞ)
酒飲みの私には実に愉快な歌でした。
今の米国株相場はまさにそのノリです。
株が上がるときはどんな状況下でも上がる
酒飲みは嬉しい事、めでたい事があったら酒を飲みます。では、悲しい事、つらい事があったら酒を飲まないのか。いや、もっと飲みます。結婚式でも葬式でも酒を飲むのです。毎日、毎日、何かしらの理由をつけて飲むのです。
今の米国株相場はそれに似ています。
コロナ禍、大規模デモ、暴動でも米国株は上がる
世の中はコロナ禍の真っ最中です。膝下の米国内では大規模デモの勢いが増すばかりです。暴動はとどまるところを知りません。
雇用統計が一時的に良くなったとしても、楽観できる状況とは思えません。
それでも米国株は毎夜(日本時間)上がるのです。
1929年との比較
1929年の世界恐慌が起きる直前にも株価大高騰は起こりました。その時は「株価は下がらない、上がる一方だ」とみんなが信じ、一般市民がこぞって米国株式市場に殺到したのです。ブームに乗り遅れまいと借金をしてでも株を買ったのです。そうして米国株は爆上げし、その直後にバブルが崩壊したのでした。
現在の米国株高騰は1929年のそれとは少し違う感じがします。
今はみんな冷静です。上がった株はいつかは下がることを知っています。それに一般市民がこぞって買っている感じがしません。
背景には低金利、財政出動による過剰流動性があるが
政策金利の大幅な下げと財政出動による過剰な流動性(金あまり)が株価を上げる背景になっているのでしょう。主に買っているのは個人ではなく保険会社など機関投資家でしょう。
金利が下がりすぎたので国債などの債権を持って金利を得るより、株を持って配当を得るほうが利回りがいいですから。
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そうだとしても現在の株高は異常に見える
まぁ、そうだとしても今の株高は異常に見えます。
株は「みんなが買うから」上がるのですが、ちょっと買い過ぎです。
他にお金の行き場がないのでしょうね。
ビットコインなどの仮想通貨はまだギャンブルだし、土地・不動産もよく分からないし、債権や預金は金利が低すぎるし、商売への投資もコロナの影響で不透明だし。
消去法で米国株にお金が集まるのか
けっきょくコロナ禍でも比較的うまくいっている産業、業種の優良多国籍企業にお金が集まるのかもしれません。
脳天気に株価が上がっているのではなく、不安だから消去法で優良企業に金が集まるのかもしれません。
楽観的に株を買っているのではなく、悲観的に生き残りをかけて株を買っているのかもしれません。
やはり酒飲みが楽しい時もつらい時も酒を飲むのと似ています。
たとえコロナで国家が破綻しても、優良多国籍企業のほうがしぶとく生き残る可能性がありますから。
ごきげんよう。
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著者かぶとたいぞう拝。
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