香港の「逃亡犯条例」デモ騒動と米中貿易戦争、点が線につながる

かぶとたいぞうです。

香港の「逃亡犯条例」反対を発端にしたデモが拡大し混乱状態になっています。空港を占拠し、飛行機にも欠航が出ているようです。



香港のデモ

今まで私は、「米中貿易戦争」の問題と、この「香港のデモ」とをまったく別のものとして見ていました。

今から思えば両方ともかなり前から発生し話題になっていました。しかし、「米中貿易戦争」は「米中貿易戦争」、「香港のデモ」は「香港のデモ」。まったく別の次元の問題と捉えていたのです。



米国が香港のデモをあおっている!?

それが最近になって中国の当局が「米国が香港のデモをあおっている」とか、「香港のデモは裏で米国が操っている」というような発言をするようになりました。

最初のうちは中国のたんなる「でまかせ」、「責任逃れ」、「米国への責任転嫁」としか思えませんでした。

ところがふと思ったのです。

「それもありえる」と。

考えて見れば米国は敵と思った国の内部に不満分子、革命分子を作り、敵国を内部から崩壊させる作戦が大得意です。

内部崩壊劇は米国のお家芸

敵対分子を送り込み、国家を内部から崩壊させる作戦で米国は今まで多くの反米政権をつぶしてきました。歴史的には中南米で数々の成功を収めています。反米体制を崩壊させて米国の傀儡政権を樹立させるのです。今のベネズエラをごらんください。

数年前にチュニジアをはじめ北アフリカ~中近東で起こった革命運動も裏で米国が仕組んだという説もあります。

そもそも今、米国が中国に要求しているのは、

  • 中国進出した米企業に対して中国側への技術移転を不当に強要しないこと
  • 知的財産権の不正利用をやめること(不法コピーの禁止)
  • 非関税障壁を撤廃すること
  • 中国による米国へのサイバー攻撃をやめること
  • 中国国内のサービス分野と農業分野の市場を開放すること

の5項目です。

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根っこには中国の制度や慣習に対する強い批判と是正要求があるのです。単なる関税の問題ではありません。

だからよく考えれば非人道的とも言える「逃亡犯条例」に米国が反対してもおかしくないし、中国国内で反政府運動が起こることは米国にとっては悪いことではないのです。

いささか「陰謀論」「陰謀説」じみてきましたが、なんとなく私の頭の中では、今までまったく別のものに見えていたものが繋がったような気がします。点と点が線として繋がった気分です。



米中の戦いは長引くかもしれない

もしこの説(陰謀論)が正しくて、米国が「香港デモ」をはじめから仕組んでいたのなら米国は本気で中国をつぶそうとしていることになります。

あるいは、最初から米国が仕組んだわけではないが、米国が途中から何らかの形で「香港デモ」を支援するようになったのだとしても、米国はかなり本気で中国の国家体制を弱体化させようとしている様子がうかがえます。

「香港デモ」に米国がどう関わっているのか、またはまったく関わっていないのか。それによって米中貿易戦争の解決が早いか遅いかの判断が変わってきます。

もし米国が「香港デモ」に積極的に関わっているのだとしたら、今後の米中交渉は単なる関税の駆け引きでは終わらないでしょう。うんと長引くと思います。

すなわち、中国共産党の弱体化あるいは解体と新体制の構築、国家制度の大改革、貿易に限らず商習慣の根本的な改革、親米政権の樹立など、中国の国家制度をゆるがすような抜本的な解決をみるまで米中の戦いは終わらないでしょう。

その過程で大きな紛争や戦争があってもおかしくありません。

米中貿易戦争のゆくえは世界経済に大きな影響を与えます。これからもますます注視しなければなりません。

ごきげんよう。


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