かぶとたいぞうです。
株というと、いまだにギャンブルだ、賭け事だと思う人がいます。株にだけは手を出さない、という人もいます。
逆に、「どの株に賭けたら儲かるの?」と聞く人もいます。まるで競馬でもやるような言い方です。
日本では株はギャンブル扱い
日本ではいまだに株はギャンブル扱いで、真面目、堅実な人ほど株には手を出しません。
バブル期に「ねこもしゃくしも」株に手を出して、バブル崩壊で大損したという苦い経験が尾をひいているのだと思います。
それと、日本の株式は米国株に比べて配当率が低いので、どちらかというと売買益にしか興味を持たない人が多いのかもしれません。
たしかに、企業の研究もせずに、ただ適当に人気の株、上がっている株を買って、「上がり下がり」に賭けるようなことをするなら、それはギャンブル以外のなにものでもありません。上がる事もあれば下がる事もあるからです。丁半ばくちと同じです。
かく言う私も以前はそうでした。ベンジャミン・グレアムに出会うまでは。
ベンジャミン・グレアムの「賢明なる投資家」が私の投資姿勢を変えた
ベンジャミン・グレアムの「賢明なる投資家」を読んで目からうろこが落ちました。
投資とはそういうものなのか、と思い知らされ愕然としました。
それまでの私の投資姿勢は次のようなものでした。
- 上がるような気がする株を買って、上がったら売る
- 配当の大きい株を買って配当を得る
最初は株が上がったら売って売買益を求めるのが株投資だと思い込んでいました。そのころは配当なんておまけくらいに思っていました。
その後、配当に着目するようになりましたが、ただ単に高配当の株を買えばいいのだと思っていました。
しかし、そのどちらも本当の株投資の基本姿勢ではありませんでした。
ベンジャミン・グレアムの「賢明なる投資家」をもっと早く読んで、長期投資の正しい姿勢を知っておけば良かったと後悔しました。
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正しい長期投資の姿勢さえ知っておけば、米国株長期投資は堅実な資産運用となる
投資対象となる企業をよく研究、分析し、20年後、30年後でも生き残るビジネスモデルかどうかを判断し、適正な価格で株を買って、買ったら最後、ずっと持っている。簡単に言うと、これが正しい長期投資の姿勢です。
このプロセスの詳細は別記事に書きました。
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めんどうくさがらずによく勉強し、時間をかけて対象企業を分析し、正しい判断で株投資をすれば、配当で生活ができます。
今現在高配当の株を選ぶのではなく、今は配当が少ないけれど、着実に伸びる可能性の高い企業の株に投資すれば少しずつ配当が増えるのです(増配)。人気のある企業は株価が高いので現在の配当率が低いのは当たり前なのです。
逆に業績がそれほど良くないのに無理して高配当を出している企業は、しだいに衰退し、配当も減っていきます。
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老後の生活費は貯金・預金、年金だけに頼って大丈夫か
インフレはいつか必ず起こります。インフレが起こると、預金・貯金、年金は目減りします。
年金額は額面の金額が少しずつ減らされる上に、物価上昇で、毎月もらう金額の価値が目減りしていきます。そうなると、生活費が足りないので、預金・貯金を少しずつ取り崩して使う事になります。
今現在、3千万円くらいの預金が有ったとして、物価が倍になったら、現在価値になおした預金額は1500万円。一か月10万円ずつ取り崩したら、12年と半年で無くなります。
10万円×12ヶ月×12.5年=1500万円
65歳から年金をもらったとして、12.5年後は77歳。ちょうど77歳で死ぬことができればいいのですが、そう簡単にはいきません。今の時代は自分が何歳まで生きてしまうのか自分でも分からないことが最大の恐怖なのです。
それと、だんだん預金・貯金の残高が減っていくのを見るのは、精神衛生上かなりつらいと思います。
ではいくら貯金があれば逃げ切れるのか。5千万円か、1億円か。
じつは3千万円あればOKなのです。
何年間OKなのか。
未来永劫OKです。しかも子孫に遺産を残せます。
正しい株投資さえおこなえば。
配当再投資と増配の原理で元手を崩さずに月10万円超の配当
3千万円を正しく株投資して、税引き後3%の配当を得る事はそれほど難しくはありません。3千万円の3%だと、年間配当額は90万円。1ヶ月7万5千円にしかなりませんが、今から投資しておけば配当再投資と増配の原理で、1ヶ月10万円くらいにはなるのです。
3千円の配当3%を5年間再投資すると福利で増えますので、5年後には3477万円になるのです。これの3%は90万円ではなく、104万円です。それでも月額8万6千円。10万円には足りません。
しかし、5年間で対象企業の配当が増え、平均配当率(税引き後)が4%になれば、年間配当額は139万円、月額で11万5千円になります。
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そんなにうまくいくのか、と疑う人が多いと思いますが、過去の統計からみてもうまくいく可能性のほうが高いのです。現在の億万長者のほとんどが株投資家であることを考えても分かるはずです。資本主義は資本が金を生むのです。
配当を全て生活費にあて、再投資しなくても、優良企業であればその後も増配で配当額は増えていきます。年金や預金・貯金が物価上昇で目減りしたのとは異なり、配当は物価上昇分の増配で目減りしません。
大事な事は、将来増配する可能性の高い企業に投資する事なのです。
配当は死ぬまでもらえます。いや、年金と違い、自分が死んだ後も子孫に引き継がれるのです。
株投資に対するネガティブなイメージを払拭し、多くの人が正しい長期投資をすることに役立てば幸いです。
ごきげんよう。
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著者かぶとたいぞう拝。
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